短歌誌『ぬはり』2月号を発刊ー短歌という文芸ー
短歌誌『ぬはり』の2月号が発されました。
1月号から新しい選者になった集(クラス)があり、新鮮な雰囲気になった『ぬはり』です。
今年で創設97周年となる『ぬはり』では、こうした選者の交代、鑑賞者の交代などが、折々に行われてきました。
昭和2年、近代短歌の時代にスタートした『ぬはり』では、その時代、その時代に応じた短歌とはどのようなものか?ということを、検討し、そのときの「現代」に寄り添ってきたと思います。
それと同時に、古典の「和歌」から続く、「歌」というものを大切にしてきた側面もあります。
現在では『ぬはり』も口語で詠う人が多くなり、文語の人はずいぶん減りました。
また旧仮名で詠む人も減り、現在では新仮名で詠むことが多くなっています。
短歌は生きている文芸です。
古典の時代とは異なり、歌は自分自身の心やそのときの出来事、また生活の様子などを詠むものへと変化していきました。
現在を生きている私たちにとって短歌は、短詩形文学の一つとして楽しむものであり、私たちに寄り添っている文芸の一つです。
小説やエッセイのように長く書く必要はなく、ちょっとしたときのちょっとしたことを、すらっと三十一音にすることができます。
俳句や短歌の手軽さ、身軽さは、メモ帳だけあればどんなときでも歌を詠めます。
そうした文芸は、どんな人にも可能だということがとても大切だと思います。
現在、短歌ブームだと言われていますが、XやInstagramなどのSNSに、短歌の音数の発信力がちょうどぴったりマッチしたとも考えられます。
管理人もXやInstagramで短歌を発信することがありますが、いろいろな人がこうした気軽な発信アプリで短歌を詠んでいることが嬉しくなります。
そうして一人で短歌を詠んで楽しむこと、そうして短歌会などに属して短歌を楽しむことは、違うようでいて両者はお互いに保管しあう関係でもあります。
ぬはり社短歌会のような古くからある短歌結社は、短歌を学ぶためのシステムが整っているところです。
もし、一人で自分自身で短歌を詠んでいて行き詰ったり、なんだか単調だなぁと思ったりしたら、どうかぬはり社短歌会の門をたたいてみてくださいね。
新しい歌の世界がひろがっているかもしれませんよ。
では今月も短歌の世界を楽しんでいきましょう。
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